ココロの性別『……?』〜カギカッコ〜 GO TOP

〜MtFのためのボイストレーニング〜



◆・◆ 青空文庫『灰かぶり姫』の朗読 ◆・◆


 地声、男声、アニメ声(タラちゃんみたいな声?)で、青空文庫の『灰かぶり姫』を朗読してみました。
 それぞれの声は、全く異なった声の出し方をしているのが特徴です。

 7分ほどの音声のみの動画です。



 地声を直接女声にしていったために、声変わりをしてからの低いナチュラルな男声は出せなくなりました。それどころか、出し方すらも忘れてしまいました。

 女声の練習過程で、クロちゃん声やアニメ声、ミッキー声になってしまうのは、おそらくまだ声帯を上手にコントロールできていない(=声帯を制御する筋肉が鍛えられていない)状態だからでしょう。
 実際に、タラちゃんの(成分が混じっている)ようなアニメ声を出しているときでも、喉への負担は全く感じられなかったので、男声と女声の中間地点には、クロちゃん声やミッキー声が存在するのかもしれません。


 以下は、朗読を掲載する以前に公開した音源です。
----------------------------------
 2008年も10月になったので、とりとめもなく喋ってみました。
 地声です。

【地声で何となくトーク】


 世の中、ホント便利になりました。
 レンタルしているサーバーの容量を圧迫せず、こうやって音声を公開できるんだもん。

 そしてこっちは、微妙に作った声。
 『何かに影響されたんじゃなくって』を、少しだけ変化を付けた3通りの声で言っています。いわば、ネタにもならないネタ音声です(笑)

【微妙な変化の3つの声色『何かに影響されたんじゃなくって』】


 声って、面白いね♪
 これからもこうやって、気が向いたらプチメッセージを更新していきます。喋ってもらいたいことや言わせてみたいネタとか台詞とかあったら、適当にメールとか送ってください(笑)


◆・◆ 個人レッスンを承ります ◆・◆


 個人レッスンで、女性の話し声や歌声を獲得するためのお手伝いを承ります。
 詳細は、専用Webサイトを作成中ですので、しばらくお待ちください。
 レッスンは、基本的にカラオケルームで行います。
 レッスン料金は1時間5000円で、2時間未満の場合、夜6時以降、土日・祝前日・祝日、指定駅以外でのレッスンでは、カラオケ代や交通費などもご負担いただきます。

 その他にも、女性社会で上手に生きていくための授業も行っていますので、ボイトレと併せて上手に利用してみてくださいね。

 詳細は、↓のリンクからご確認ください♪
Rie's Ladies School〜イイオンナ教室〜

 ご質問なども、遠慮無くメールください。


◆・◆ 音声で聞くMtFのためのボイストレーニング ◆・◆


 ご要望が多かったので、このコンテンツの内容の一部と+αを収録した、音声ファイルを作成しました。
 少しでもお役に立てれば、幸いです。

 ↓の『voice_training.mp3』を右クリック→「対象をファイルに保存(A)」を選択して、PCの任意の場所に保存をしてからお聞きください。

voice_training.mp3  (mp3形式・14分12秒・約13.0MB)
※注意※
『喜美乃あんず』と名乗っていた時代に録音したものなので、最初に『喜美乃あんず』と自己紹介をしていますが、声の主は私『えにしだ理恵』です(照)

 なお、この音声ファイルと一緒に、この文字のコンテンツも併せてご覧くださったほうが、分かりやすいと思います。


◆・◆ 管理人の女性ボーカルと男性ボーカル ◆・◆


女性ボーカルトレーニング

・女性ボーカルで歌ってみた
・歌声の高音を出してみた
・男性ボーカルで歌ってみた

これらは、コンテンツを『女性ボーカルトレーニング』として独立させました。

◆・◆ 自分の声域レベルを測定する ◆・◆


自分の声域を測定してみよう

 自分の声域を知れば、どのくらい自然な女性声が出ているのかを確認できます。

 『WaveSpectra』というフリーウェアを使って、声域を計ってみましょう。
 wavファイルにしか対応していないので、それ以外のファイルで録音した場合は、wavファイルに変換する必要があります。

WaveSpectra  (音域測定ソフト)

Rip!AudiCO  (wavファイル変換ソフト……他にもあるので、これにこだわらなくてもOK)

 『WaveSpectra』をインストールしたら、以下の設定を行うと画面が見やすくなって便利(かもしれない)です。

1.測定モードアイコンをONにする(凹ませる)
2.設定アイコン→『Wave』タグ→
      『表示タイプ』→通常
      『縦軸』→倍率×5〜×20(画像は×10)
      『横軸』→倍率×20
2.設定アイコン→『Spectrum』タグ→
      『表示タイプ』→通常
      『縦軸』→リニア 倍率×5
      『横軸』→Log

画面の見方と音声の解説



横軸……音域(Hz) 100Hz以降は100Hz区切り
縦軸……音量 声量が大きいと振り切れる
(1)……その音域の最高音量
(2)……マウスでクリックした場所の音域と音量
(3)……検出された音域の山

 この画像は、『voice_training.mp3』をwavに変換してから測定したものです。

 画像では……

(1)が200Hz〜600Hzで振り切れています。
(2)一時停止したときに一番最初の山をクリックしました。
(3)333.8Hz、667Hz付近、1Khz付近、そのもう少し左の4ヶ所に山があります。
 男性の声は120Hz、女性の声は220Hzあたりが目安です。
 この図では男性音域(120Hz付近)はあまり音量が出ておらず、200Hz以降では音量が振り切れています。
 このことから読み取れるのは、この声が女性の音域になっているということです。

 また、(3)の山が同じ高さであればあるほど、声に安定感があるということになるそうです。ピークの333.8Hzと、その倍音667Hz付近の山がほぼ同じ高さ。そしてピークの3倍音1KHz付近と4倍音1.3KHz付近の山もほぼ同じ高さになっています。
 なのでこの声は、安定していると言えるようです。

 このソフトで自分の声域を測定して、音量のピークがどこら辺にあるのか、そしてピークとなっている音域の2倍、3倍、4倍の山が同じくらいの高さになっているのかを確認してみましょう。

男性声と女性声の比較資料

 比較のために、男友達に青空文庫になっている『家なき子』を朗読してもらい、録音して解析してみました。
 そして、私の音声も音量を落として解析しなおしました。
 声量を示す赤いラインのみのグラフを並べましたので、見比べて下さい。

○男友達の声

○あんずの声


 メインの声域となる最初の山の部分を、白線でマーキングしました。
 これを見ると、男性声は120〜270Hzの範囲になっていて、女性声は200〜400Hzの範囲になっています。
 個人差もあるので、これが全てではありませんが、概ねこのくらいの差があるようです。


◆・◆ はじめに……注意 ◆・◆


 完全に自己流のボイストレーニング方法なので、参考程度にお願いします。また、この方法で声帯を痛めたり、予期しない効果や不利益が生じても、ココカギもサイト管理人も何ら責任は負いませんのでご承知おき下さい。
 また、文字で説明するにはとても難しいのですが、こちらを読んで内容や方法が理解できなくてもこれ以上の解説は行えませんのでご理解下さい。


◆・◆ なぜ、男性と女性の声は違うのか? ◆・◆


 男性ホルモンが多く分泌され、男性として肉体が作られていくと甲状軟骨(喉仏)が張り出すことによって、声帯が長くなります。
 また、発生が楽なことから、無意識で伸びてしまった声帯の下部を使って声を出してしまいます。
 そしてさらに、喉頭が太くなるために声帯が下がってしまい、声を振動させる距離が長くなります。

 ここで、リコーダーを思い出して下さい。穴を多く塞ぐと低い音が、下の方を開放すれば高い音が出ます。声帯もこれと同じ事が言えます。
 次に、管が細い笛と太い笛です。細ければ高い音が、太ければ低い音が出ます。これが、喉頭の太さと同じ関係です。
 太い喉頭(管が太い笛)&長い声帯(リコーダーの穴を全て塞いだ状態)で声(音)を出せば、低い音になります。

 男性ホルモンによって甲状軟骨が発達し、咽頭が太くなってしまうのは、MtFが身体に持っている自然な変化です。しかしこれが、多くの当事者を苦しめています。


◆・◆ どうすれば女性声を獲得できるのか? ◆・◆


 前項目のことから、以下のことを行えば女性声に近付いていくことになります。

声帯の上部を使う喉の上部から声を出す
○喉頭を細める

 声帯の上部を使うというのは、トレーニングを行えば比較的簡単(とはいえ大きな努力が必要)に行えると思います。しかし、喉頭を細めるというのが少々難しいと思います。なぜなら、下がってしまった声帯を上に上げる=喉仏を上にあげなければならないからです。


◆・◆ ボイストレーニングをする際の注意 ◆・◆


 声帯を痛めてしまうので絶対に無理をしないで下さい。
 傷を付けてしまったりすると、声質がザラザラになってしまうこともあります。場合によってはポリープなどができ、手術が必要ということにもなりかねないので気を付けましょう。
 最初は一言発生するだけで、喉に違和感を覚えるかもしれません。そうしたら、その日のトレーニングは中止しましょう。無理をする必要は全くありません。簡単に女性声は得られる物ではありませんので、短い時間でも毎日コツコツと練習することが大切です。


◆・◆ 声帯上部を使うトレーニング ◆・◆


 最も大切なトレーニングになります。
 まずはじめに、喉仏の上下を挟むよう上下に指を軽く置きます。



 まず最初は、普通に声を出してみましょう。そのとき、指へどのような振動を感じましたか? 低い声であればあるほど、喉仏の下に置いた指に振動が来ます。
 次に、裏声にならない程度の高い声を出してみましょう。すると、指への振動が全く異なることに気が付くはずです。
 低い声が声帯の下部、高い声が声帯の上部を使っていることが分かったと思います。
 ですので、喉仏の上に置いた指が多くの振動を感じられるように発声するのが、ここでのトレーニングになります。



 何もなく発声するのは大変ですから、何でも良いので何か本など読み物を用意しましょう。ココカギのコラムでも構いませんが、堅苦しい文章を読むよりは、楽しい文章の方が良いと思います。
 そして、指を喉仏の上下に軽く置き、リラックスして声帯の上部を使うようにして音読しましょう。少しでも痛みを感じたら、その日のトレーニングは終了してください。何度も書きますが、無理だけは絶対にしないで下さい。一度声帯を痛めてしまうと、もう元には治らないそうです。

 そしてここで大切なのが、声量を保つということです。
 小さい声で高音を出すことは、比較的容易です。しかし、小声では相手に声が届きません。相手もその度に聞き返すのを申し訳ないと感じてしまうので、話し相手にストレスを与えてしまいます。また、相手に声が届かなければ会話をしてもコミュニケーションが取れませんから、いくら女性声を獲得したからと言っても自己満足だけの無意味なこととなってしまいます。


◆・◆ 裏声(ファルセット)は禁物 ◆・◆


【2008年9月13日に加筆修正しました】

 当初は、
『高い声を出そうとしても、裏声を使うのは禁物です。』
 と記していましたが、かなり誤解が生じてしまう表現でしたので、訂正します。

 女性声を獲得する練習には、裏声はとても重要です。
 ただし、裏声には声の厚みがありませんし、ただ高いというだけで、決して女性の声とは言えません。
 ですから、裏声で女性声を出せるようになったと思ってはいけません。
 声は表声(地声)で出すことが、最終目標です。なぜなら、女性は常日頃から裏声を発しているわけではありません。あの声が地声だからです。



◆・◆ 声帯を動かしているのは筋肉 ◆・◆



≪2008年9月13日に追加した項目です≫

 女性声を獲得するには、裏声で高い声を出して、今まで使ってこなかった声帯を制御する筋肉を鍛える必要があります。
 声帯を細くできればできるほど、声を高くすることができます。けれど、普段から男性声でしか喋っていないと、声帯を細く伸ばす必要がなくなり、声帯を伸ばす筋肉が衰えていくのは仕方ありません。そこで、裏声を出すことによって、この筋肉を鍛えることが次の項目で説明する『裏声筋トレ』です。

 初めの内は、高い裏声を上手に出せないかもしれません。それは、声帯を細くすることに慣れていないからです。
 そしてまた、裏声が出るようになったとしても、喉からの発声になってしまうので、喉を痛めてしまいます。
 そこで、裏声筋トレは、喉に違和感を覚えたら、その日の練習を即中止します。そして、最低でも24時間、理想は72時間、喉に負担を掛けない発声をしてください。
 声は、声帯が1秒間に数百回の微振動をすることによって作られるそうです。普段出し慣れていない声を出せば、すぐに声帯や筋肉が疲労してしまい、喉の違和感として症状が現れます。

 スポーツ選手は、全員が日々のトレーニングによって徐々に筋肉を鍛えていき、種目に必要な筋肉を作っていきます。
 今までとは全く違った音域の声を出すということは、筋肉に今まで使ったことがない動きを求める行為です。
 だから、最初から女性声が出なくて当然なのです。
 それを安定して出せるようにして、喉を痛めなくするためには、じっくりと筋肉を作っていくしかありません。

 では、具体的な練習方法を次の項目で……その前に、大切な呼吸について少々お話します。


◆・◆ その前に、呼吸方法を確認 ◆・◆



≪2008年9月13日に追加した項目です≫

 呼吸は、絶対に「鼻呼吸」を行ってください。「口呼吸」をしてしまうと、空気が直接喉に入ってくるので、乾燥していたり、埃や菌、ウイルスなどがダイレクトに喉粘膜を刺激してしまいます。

 しかし「鼻呼吸」をすることで、鼻毛や鼻粘膜で空気を綺麗にすることができます。また、鼻で空気が湿り気を帯びるので、喉へ優しい呼吸ができます。
 鼻炎持ちさんは、この機会に是非とも耳鼻咽喉科へ行って、治療やアレルギー系のお薬などを処方してもらいましょう。
 個人的なことですが、私も耳鼻咽喉科で「アイピーディーカプセル」と「アレロック錠」という二つの抗アレルギー薬を出してもらったことで、呼吸が楽になりました。

 とにかく、何がなんでも「鼻呼吸」を忘れないでください。

 では、具体的な練習方法を紹介します。


◆・◆ 喉の筋トレ・通称「あほあほトレーニング」 ◆・◆



≪2008年9月13日に追加した項目です≫

 まずは、裏声を使った筋トレです。
 慣れない内は、喉への負担がとても大きくなるので、少しでも違和感を覚えたら、即刻で練習を中止してください! そして、違和感がなくなってから最低でも24時間は練習を行わないでください。
 一度声を潰すと、もう元には戻らなくなってしまう危険性が高いそうです。

【あほあほトレーニング】

ステップ1:負担が軽い「あ」の音で裏声のロングトーンを出す

 短く「あ、あ、あ、あ」とやってしまうと、筋肉を付ける前に、喉を簡単に痛めてしまいます。
 なので最初のトレーニングは、息を多めに吸い込んで、吐く息の量と声の高さを一定に保ったまま息が苦しく感じるまで、「あーーーーーーーーーー」と、ロングトーンを出しましょう。
 声がぶれるようなことがなくなって安定して出せるようになったら、次のステップへ進みます。

ステップ2:負担が重い「ほ」の音で裏声のロングトーンを出す

 今度は筋肉への負荷を上げるために、ステップ1と同じ方法で「ほーーーーーーーーーー」と、ロングトーンを出してトレーニングしましょう。
 「あーーーー」を出せるようになっても、「ほーーーー」は出し慣れないと喉がすぐに疲れてしまうと思います。焦らずに、長期的に筋肉を鍛えていきましょう。
 そしてそれなりに安定して出せるようになったら、次のステップです。

ステップ3:さらに負担をかける「あーほーあーほーあーほー」の音で裏声のロングトーンを出す

 「あほあほトレーニング」の締めくくりです。「あ、ほ、あ、ほ」のように短く切らず、だからと言って「あーーーーほーーーーあーーーーほーーーー」のように長くしません。
 最初は各音を2秒ずつ伸ばして、喉への負担が軽くなってきたと感じたら、今度は1秒ずつに短くしてみましょう。

ステップ4:喘ぎ声「あんっ♪」で裏声を出す

 ハッキリ言って、恥ずかしいです(笑)
 けれど、この方法は実体験からかなり有用だと感じています。どんな実体験なのかは、絶対に聞かないでくださいね。想像通りのことですから……(照)
 ただし、ここでするのは喘ぎ声の練習ではなく、あくまでも喉の筋トレです。妙なことをせず、真剣に取り組んでください。
 方法は、「あんっ♪」→強く一気に鼻呼吸を1セット1秒で行い、連続で30秒間、「あんっ♪」→強く一気に鼻呼吸→「あんっ♪」→強く一気に鼻呼吸→「あんっ♪」→……を繰り返します。途中で喉への違和や胸が苦しいなど感じたら、すぐに中止してください。
 このトレーニングは、筋肉を瞬発的に動かすことで柔軟性を持たせられると思います。また同時に、肺活量などもアップできるかも?

ステップ5:裏声で「いろは歌」を音読する

 ここまでくれば、地声で女性声を無理なく出すための筋肉が備わっていると思います。
 そこで仕上げに、スピードを早くしたり遅くしたりして、いろは歌を音読してみましょう。

『いろは歌』

いろはにほへと ちりぬるを
わかよたれそ つねならむ
うゐのおくやま けふこえて
あさきゆめみし ゑひもせす

 これで、裏声筋トレ「あほあほトレーニング」は終了です。
 時間を掛けて、じっくり鍛えていきましょう。


◆・◆ 喉仏を上にあげるトレーニング ◆・◆


 とても難しいのですが、意識しながら喉仏を上げているようにします。イメージだけでも構いません。そのように意識すれば、自ずと上の方に行くような気がします。
 私が気が付けば昔と比べて、喉仏の位置が高くなっていたので、実際に何をどのようにしたのかということを思い出せないのです。
 何か良い方法をご存じでしたら、是非とも教えて下さい。


◆・◆ 地声で女性声を出す ◆・◆


≪2008年9月13日に追加した項目です≫

 裏声で声帯を動かす筋肉を鍛えたら、あとは裏声のように高い音ではなく、女性の話し声として自然な高さの地声(200Hz〜400Hz)を出してみましょう。
 このときに、喉を細める、喉仏の響く位置などを意識すれば、今までに出なかった高さの声が、とても楽に出せるはずです。

 そして残りは、テクニックです。
 こればっかりは、女性特有のイントネーションや話し方などを、とにかく女性との会話から吸収していってください。
 ただ声が高いだけでは、声が高い男性声でしかありません。
 逆に多少声が低くても、女性としての話し方が身に付いていれば、十分に女性声として聞こえますよ。


◆・◆ 録音をして聞いてみよう ◆・◆


 自分の声を録音して聞くと、いつも聞こえている自分の声と全く違います。なぜなら、普段聞いている自分の声は、骨伝導(骨を伝って聞こえる音)だからです。一方、実際に相手に聞こえている声とは、空気を振動させて伝わっている音ですから、全く異なってしまうのです。
 ボイストレーニングで大切なのは、自己満足をしないということです。
 普通に発声して満足しても、実際の声は全く違っているかもしれません。
 そこで、ボイスレコーダーや携帯電話の録音機能などを使って録音し、その都度聞いてみましょう。ちなみに、ラジカセなどカセットテープでの録音はあまりお奨めしません。テープは伸びたりノイズが入ったりします。極力デジタルの録音機器を使いましょう。


◆・◆ 地声を変えるデメリット ◆・◆


 フルタイム生活者ならば地声が女性化しても、全く問題はないと思います。しかし、パートタイムの方は少々気を付けなければなりません。望んでいないとはいえ、生活の為や何らかの要因で男性としても社会的地位を持っていなければならない場合は、ボイストレーニングに注意が必要です。
 地声を変えてしまうということは、男性的な音域を発することが徐々に難しくなっていきます。
 私もかれこれ数年、ボイストレーニングをしながらフルタイムで生活をしていますが、完全に男性的な音域の声の出し方を忘れてしまいました。親友にはふざけて男性的な声を出したりしますが、相手に言わせれば男性声ではなく宝塚の男役声だと言われました。要するに、完全に地声とイントネーションが女性化したということなのです。
 もしも男性としての社会的地位が必要である生活を送っているのならば、女性声を獲得していったときのリスクも考えてみましょう。
 声は大切なコミュニケーションツールであるとともに、その人そのものを表現する人格的要素も持っています。
 コンプレックスを払拭するということは、明るく素晴らしい人生にとって大きくプラスになります。しかし、何かを得るということは、何かを失うというプラスマイナスの法則があることも覚えておきましょう。


◆・◆ 根本的なこと ◆・◆


 例え声が女性音域になったとしても、発音が男性的では全くの無意味となってしまいます。
 なお発音とは言葉の語尾を、いわゆるお姉言葉(「〜だわ」「〜なのよ」)のような話し方にするということではなく、単語や文章の発音の仕方のことです。
 男性と女性では、言葉の抑揚が全く異なります。
 声が低くでも女性の声と判別できたり、逆に高くても男性の声だと分かったりすることがあります。それは、このイントネーションの違いがあるからなのです。

 では、どうしたら女性的イントネーションを身につけられるのでしょうか。
 それは、普段から女性として行動することが、一番の練習方法です。パートタイムで女性的な時間を過ごしている人よりも、フルタイムを女性として生活している人の方が、より女性らしいのは当然です。パートタイムということは、男性として生活している時間帯があるということなので、女性性を磨くということに関しては大きなビハインドとなります。
 女性として日常生活を送ることができれば、女性としての社会的交流も自然と増えてきますので、その中から女性としての発音を身に付けていけます。
 ですので、何も女性物の服を身につけて外出しなさいということではありません。女性としての誇りを持って、日々生活をしましょうということです。


◆・◆ 最後に ◆・◆


 化粧は付け焼き刃で何とかなるとしても、声は地道なトレーニングを積まなければ自他共に満足できる物にはなりません。

 まず、女性として社会に立つこと。堂々と玄関から外に出て、周りと溶け込むこと。
 恐れていては、声だって獲得することは難しいでしょう。
 生活の中から、ボイストレーニングの教材を取り入れられることが理想だと思います。

 無理をせず、ゆっくりと地道に練習をしていきましょう。
 最低でも半年から1年は掛かると思って下さい。


 また、趣味的に女性ボーカルのトレーニングも行っています。
 まだまだ発展途上中ですが、その歌声も公開していますので、聞いてみたいと思われた超奇特な方は……

女声ボーカルトレーニング

 こちらから聞いてみてください。

 トランスジェンダーにとって、とても大きな問題となる声。
 是非とも、頑張って自分の物にして下さい。

 心より応援しています。




GO TOP


© 2003- Anzu Kimino All Rights Reserved; since2003/03/03
このページはリンクフリーです。
サイト内の文章等は全て喜美乃あんずの著作物です。無断使用は厳禁です。
文章等の転載を行ないたい場合は、必ずメールフォームにて転載についてお訪ね下さい。
雑誌や番組等メディアに掲載いただける際も、メールフォームにて必ずご連絡下さい。