土曜ワイド劇場の明智小五郎
その3・西郷輝彦

[最終更新日:2000/08/07]

 北大路欣也の『妖しい稲妻の美女』が放送されてから2年間、江戸川乱歩の美女シリーズは沈黙を守っていました。私は北大路欣也の新作を心待ちにしていたのですが……「明智小五郎の挑戦!!」と銘打たれた『からくり人形の美女』の主演は北大路欣也ではなく、西郷輝彦だったのです。テレビ雑誌に出ていた写真を見る限り、ちょっと弱い印象はあったものの、案外いけるのでは?という予想をしていましたが……その予想は見事に裏切られました。

 まず、従来のフィルム撮影からビデオ撮影に変わり、音楽も同じ鏑木創ではありますがテーマ曲が軽くなり、全体的に安っぽくなってしまいました。西郷の明智も、どうもなじめない……せっかく帰ってきた荒井注の波越警部も、かつての天知茂のときとは性格が変わってしまい、どうもいただけませんでした。何よりひどいのは、小林文代(まるでその存在はルパン三世の峰不二子のような感じ!)なる人物と、織田早苗の存在でしょう。何もかもが不満だらけの西郷=明智は、結局、2本目の『みだらな喪服の美女』を最後に降板してしまいます。ちなみに、この作品は再びフィルム撮影に戻ったように見えましたが。

 その後、土曜ワイド劇場では、さながら16作目の後の007シリーズのような長い空白期に入ります。個人的には、北大路欣也の再登板を望んでいたのですが、一度降りたのにも何かの理由があるはずで、おいそれとはいかないでしょう。そして4年を経た1998年になって、久しく土曜ワイド劇場を見ていなかった私は、ある週の「テレパル」を見て仰天することになるのですが、それはまた別のお話です。

土曜ワイド劇場の明智小五郎 その4・稲垣吾郎